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「NONFIX『エロスの行方・消えゆく”秘宝館”』」【深夜テレビ探検隊・元原稿シリーズ】

深夜テレビ探検隊

<「NONFIX『エロスの行方・消えゆく秘宝館』」>(フジテレビ)


2015年には残りたった1館の「秘宝館」!その歴史と現在に迫る、深夜ならではのドキュメンタリー 

 温泉地などによくあった、あの「秘宝館」についてのドキュメンタリー番組である。実は、2014年初頭に現存した3つの秘宝館の内、嬉野武雄観光秘宝館が3月末に閉館、鬼怒川秘宝殿が1231(この記事の掲載時僅か3日後!)に閉館し、とうとう熱海秘宝館だけになってしまう。正に今放送するにふさわしい題材なのである。
 

番組では、もう少し浅い時間帯では絶対モザイクがかかるであろう、男性器的なオブジェも無修正で放送する、少し刺激的な内容(但し性交を描写した部分にはボカシ)。演出は秘宝館を題材にしたDVDを多く手掛ける村上賢司、制作会社はドラマ等を多く手がけるドリマックス。各秘宝館の展示物の紹介には、「秘宝館の女神」として女優の麻生久美子がナレーションを務めた。

 
 冒頭では、秘宝館に現在ハマっている18歳の女性が登場する。彼女の話によると、元々遊園地が好きだったが、大人になって行くと意外とつまらなく思う反面、18歳の現在だと秘宝館は新しい感覚で刺激的で楽しいのだという。その時の写真を友達に見せると、友達も結構テンションを上げて見てくれるらしい。
 
 そして番組は、秘宝館を研究する、北海道大学特任助教の妙木忍氏に話を聞く。またしても女性である。彼女によると、秘宝館の始まりは197210月に誕生した元祖国際秘宝館伊勢館。その後、温泉地を中心に一時は20を超える秘宝館が存在した。
 
 しかし、90年代から秘宝館は減少を続ける。今年3月に閉館した嬉野武雄観光秘宝館の管理責任者の話によると、5年前に規制などが原因で館内のアダルトグッズを廃止した時から赤字に転落してしまったと言う。売上は40%程になったと言う。おまけに展示の内容上、電気代が月20万円もかかる等、経費がかさむ。
 
 秘宝館が衰退した理由は何か。数多くの秘宝館を手掛けた川島和人氏に聞くと、やはりアダルトビデオの台頭を、前出の妙木氏は、集団で場を消費する文化が少なくなったことを挙げた。両氏とも文化的な変遷に拠るものだとしている。
 
 最初は題材の突飛さに惹かれて視聴したものの、内容は柔らかく面白みのある語り口ながら、秘宝館への愛に溢れ、しっかり秘宝館とは何かを知ることが出来、文化とは何かを考えさせる内容であった。(フジテレビ1217日深夜2:293:29放送)
 
鯖世 傘晴
 
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